
「頭皮に粉瘤ができたけれど、手術をすると禿げてしまうのでは?」
この不安から、受診や治療をためらっている方は少なくありません。
結論から言うと、適切な方法で手術を行えば、頭皮の粉瘤切除で大きく禿げることはほとんどありません。むしろ、粉瘤を放置して大きくなったり炎症を繰り返したりすると、その影響で毛根がダメージを受け、禿げが目立ってしまうケースもあります。
この記事では、
- 頭皮の粉瘤手術で本当に禿げるのか
- 禿げを最小限に抑える手術方法
- なぜ形成外科での治療が適しているのか
- 髪の毛に関するよくある不安
について、分かりやすく解説します。
頭皮の粉瘤を切除手術したら禿げてしまうのか?
結論から言うと、頭皮の粉瘤を切除したからといって、広範囲に禿げてしまうことは基本的にありません。適切な術式で行えば、術後に目立つ脱毛が起こるケースはまれです。
粉瘤手術で「禿げるのでは」と心配される理由には、以下のような誤解があります。
- 手術のために髪を剃る=禿げる
- 切開すると毛根が全部失われる
- 頭皮は一度切ると髪が生えなくなる
実際には、
粉瘤の摘出は皮膚と皮下組織が主な対象であり、周囲の毛根を広範囲に損傷する手術ではありません。
ただし、以下のようなケースでは、一時的に目立つことがあります。
- 粉瘤が大きく、切開範囲が広い
- 炎症を長期間放置していた
- 粉瘤自体が毛根を圧迫していた
これらの場合でも、多くは時間の経過とともに周囲の髪が伸び、目立たなくなることがほとんどです。
頭皮の粉瘤ができた場合に「禿げ」を回避する手術方法
頭皮の粉瘤手術では、
「どこで」「どのように」切除するかが、仕上がりに大きく影響します。
傷を最小限に抑える工夫
形成外科では、
- 必要最小限の切開
- 毛流れに沿った切開方向
- 頭皮の張力を考慮した縫合
を行い、毛根へのダメージを最小限に抑えます。
特に最近では毛包斜切開という方法で、毛根を損傷させずに傷の中から毛を生やす方法もあり、場所によっては傷跡が目立たない切り方を採用する事も可能です。
小さいうちの治療が重要
粉瘤が小さい段階であれば、
・切開範囲が小さい
・毛根への影響が少ない
・縫合も最小限で済む
結果として、禿げが目立つリスクも最小限になります。
逆に、放置して粉瘤が大きくなると、粉瘤そのものが毛根を圧迫・破壊し、毛がなくなって受診される方もいらっしゃいます。
「粉瘤が大きくなってきて毛が生えなくなってきたんです」という声も少なくなく、その場合は毛が生えていない範囲の毛根を皮下から判断して皮膚切除をするかしないかを決定します。
頭皮の粉瘤ができたら形成外科へ行くべき理由
頭皮は、
- 毛流
- 皮膚の厚み
- 張力
が部位によって異なり、単純な切除でも仕上がりに差が出やすい部位です。
形成外科では、
- 粉瘤の正確な診断
- 再発を防ぐ袋ごとの摘出
- 毛髪や傷跡を考慮した縫合
まで一貫して行うことができます。
皮膚科では、
- 炎症のコントロール
- 切開排膿
が中心になることも多く、
見た目まで含めた仕上がりの配慮が難しい場合もあります。
「禿げたくない」「傷をできるだけ目立たせたくない」
という方こそ、形成外科での治療が適しています。
頭皮にできた粉瘤の Q&A
頭皮に粉瘤らしきものが出来たのですが、手術の前に髪の毛は切られてしまいますか?
基本的には、必要最小限のみ整えるケースがほとんどです。
広範囲を剃ることは稀で、切開部位の周囲だけを短くする、または分ける程度で済むことも多くあります。事前に希望を伝えることで、可能な範囲で配慮してもらえることがほとんどです。
粉瘤が大きくなり、腫瘍部分の髪が抜けて円形脱毛症のようになっています。これは治りますか?
粉瘤が原因で起こる脱毛は、
- 圧迫
- 炎症
による二次的な脱毛であることが多く、毛根が残っていれば粉瘤を適切に治療することで回復する可能性は十分あります。
ただし、
- 炎症期間が長い
- 毛根が強くダメージを受けている
場合には、回復に時間がかかる、あるいは完全に戻らないこともあります。そのため、禿げを防ぐ意味でも早期治療が重要です。
まとめ
・頭皮の粉瘤手術で大きく禿げることはほとんどない
・放置すると粉瘤自体が原因で脱毛が進むことがある
・小さいうちの治療が、禿げと傷を防ぐ最善策
・毛髪と傷跡に配慮した手術には形成外科が適している
・不安があれば、事前に仕上がりについて相談することが大切