女性の股に出来るしこりやデキモノの中で女性特有の粉瘤があります。
それが女性のデリケートゾーンに出来る粉瘤です。
当院では毎日のように女性の股の部位の粉瘤(しこり、できもの)手術を行っています。それだけ沢山の女性の患者様がこの部位の粉瘤で悩まされています。
女性はデリケートゾーン部の分泌腺が多く、男性よりも皮膚に老廃物が溜まりやすく、しこりができてしまいます。特に下着で擦れたり、内股で歩く女性が多いため、角質が肥厚し、老廃物が溜まってしまいます。
人間は皮膚の中に老廃物が溜まると、炎症を起こして外部に出そうとします。ニキビも同様です。皮膚は扁平上皮という組織で出来ており、垢や汗、油などの老廃物を今日も明日も明後日も死ぬまで出し続けます。人間は自分で作った老廃物ですが吸収することができないので、上手に排泄出来ない場合に炎症を起こし、皮膚に爆弾を投げ、穴を開け、老廃物を出します。
特に股の部位は皮膚が薄いため、炎症が大きく波及し、腫れあがります。その際は激痛のため、座ることもままならなくなります。
元々は小さな粉瘤ですが、何度も炎症を繰り返すと、破壊と治癒が繰り返し、瘢痕となります。皮下でばい菌の巣のようなものが出来てしまうと広い範囲で切除する必要も出てきます。小さな間は小さく腫瘍を摘出することができます。
予防
上手く老廃物を排泄出来ない理由は肌のターンオーバーの遅れや、擦れることでの角質の肥厚などが挙げられます。
角質が肥厚すると、分泌腺に蓋が出来てしまい、溜まってしまいます。
予防としては下着を擦れにくいものに変えることや、ピーリングを行うことで角質を除去します。私は患者様にピールバーによる角質除去を勧めています。値段も安く、毎日のケアとして長く使用することができます。一度ピーリングをすれば終わりではなく、継続することが非常に大事になります。その他にも予防法や対策はありますのでお気軽にご相談ください。
形成外科専門医 古林玄