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2021.02.24

東京での粉瘤治療 くりぬき法/切開法について専門医が徹底解説

粉瘤の取り方いついて動画で解説しています。

主な粉瘤の取り方はくりぬき法と切開法に分かれます。              

くり抜き法

生検用パンチを使用し、手術をします。そのため、小さな傷から大きな粉瘤をとることが出来ます。

生検用パンチで粉瘤の開口部から腫瘍にアプローチを行い、粉瘤の中身を取り出します。中身は主に皮膚の老廃物です。

Step2

Step3

中身を除去することにより腫瘍自体が小さくなるため、小さな創部から腫瘍を取り出します。その結果、小さな傷から腫瘍が摘出出来ます。傷も目立ちにくくなります。

Step4

しかし、手術自体は難しくなるため、再発のリスクが上がってしまいます。

主に顔などの人目につく部位や炎症が何度も起こっていない部位で適応になります。

何度も炎症を繰り返している症例でも手術は可能ですが、粉瘤の原因の範囲が広がってしまったり、瘢痕で硬く、ケロイドになっている場合には切開法の方がよいこともあります。

 

 

切開法

  • 切開法を極端に嫌がる患者様もいらっしゃいますが、切開法もとても良い手術法ですし、炎症を何度も繰り返したり、再発を繰り返している症例には適応になります。

特に鼠径部や耳の裏、腋窩、臀部の炎症を繰り返している症例ではよく使用する方法です。

女性の股の部分、耳の裏、腋窩では分泌腺自体が多くなり、一部を切除するだけでは繰り返す場合が多くなってしまいます。そのため、出来るだけしっかりと原因の部分を切除し、今後、炎症が繰り返さないようにすることが必要になります。

炎症を繰り返すと、皮膚が肥厚し、分泌腺から老廃物の排出が難しくなるため、更に炎症を繰り返してしまうこともあります。いわゆる炎症のスパイラルが起こります。

そうなると耳周囲の皮膚全体を切除したり、股の広い範囲を切除することになり、傷痕も残しやすくなります。

 

 

形成外科専門医 古林玄